「真摯な内容に感銘」 おすすめ度:
投稿日:2002-07-26
非常に高度な内容を語りつつも、実に読みやすい。複雑多岐にわたる「プリオン病」研究の苦闘に満ちた来歴と成果、そして未解明部分を、医学、獣医学、分子生物学、遺伝学など各分野の様々な学説を解説しつつ、率直かつ真摯に提示する。とかく情緒的な不安や憶測が先行しがちなBSE(いわゆる狂牛病)やvCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)のリスク判断についても、著者の「理性の目」から眺めると、少々違ったものに見えてくるから不思議だ。ジャーナリスティックな関係書籍の出版が相次ぐ中、専門家の視点に徹した本書の内容は新鮮ですらある。とにかく、著者の真摯な姿勢に感銘大である。